新型コロナウイルスの影響もあり、さまざまな働き方が世の中に浸透してきています。そんな中、多くの人に注目されている働き方が「ノマドワーカー」です。ノマドワーカーは、自由度が高いという特徴があるため、物価の安い海外で働きたい人や会社にとらわれず自分のペースで働きたい人におすすめの新しいワークスタイルです。
本記事では、この「ノマドワーカー」について、意味やメリット・デメリットなど詳細に解説していきます。ノマドワーカーについて理解を深めたい人や、ノマドワーカーとして働きたい人はぜひ参考にしてください。
ノマドワーカーとは
ノマドワーカーとは、インターネット環境やITツールを駆使してさまざまな場所で働く人のことです。ノマドワーカーのノマドとは「nomado」から来ている用語で、遊牧民や放浪者を意味します。
遊牧民といえば、馬や羊などを飼いながら気候に合わせて拠点を移動しながら生活している人たちです。遊牧民のように一つの場所にとどまらず、さまざまな場所で働くノマドワーカーは、リモートワークが推進されている現在、注目を高めています。
ノマドワーカーの歴史
ノマドワーカーは、経済学者ジャック・アタリ氏が著書「21世紀の歴史」でノマドについて言及したことが始まりとされています。その後、ブログや副業などのブームにより日本でも身近な言葉となりました。
ノマドワーカーの需要が高まっている理由
ノマドワーカーの需要が高まっている理由の背景には、下記のことが挙げられます。
- リモートワーク・テレワークの普及
- クラウドソーシングの普及
- 自由な働き方への憧れ
- インターネットの普及
- 副業からの発展
それぞれ詳しく解説していきます。
リモート・テレワークの普及
ビジネス環境に大きな影響を与えている新型コロナウイルス問題により、リモートワークやテレワークの普及が盛んになりました。そのこともあり、インターネット環境さえあれば出社しなくても仕事をすることが可能になり、サラリーマンでも自分の好きな場所で働けるようになりました。
クラウドソーシングの普及
クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサービスの存在も、ノマドワーカーの需要が高まっている理由の一つです。クラウドソーシングでは、ライティングやプログラミング、デザインなどパソコンさえあれば業務ができる案件が多いため、インターネット環境さえあれば場所を限定せず働けます。
ノマドワーカーの働き方とクラウドソーシングの案件内容がマッチしやすいことで、ますますノマドワーカーの需要が高まっている状況です。
自由な働き方への憧れ
かつては、決められた服装で決まった時間に出勤するという働き方が当たり前でしたが、現代では柔軟な勤務スタイルが浸透してきています。
自分の好きな場所で好きな服装をして自由な時間に働くという、新しい自由な働き方への憧れを持つ人が多くなっており、その憧れを具現化してくれる働き方である「ノマドワーカー」に興味を抱く人も少なくありません。
インターネットの普及
インターネットの普及により幅広い情報を多くの人が得やすくなったことで、多様な働き方に触れ、自ら選択できるようになりました。
ノマドワーカーという働き方を知らなかった人が、インターネット上で発信されている現役ノマドワーカーの実体験や成功談を見聞きすることで、「自分も彼らみたいに働きたい」と触発されるケースも珍しくありません。
副業からの発展
最近は、本業のかたわら副業で収入を増やそうと考える人も増えてきています。なかには副業の収入が本業を上回るケースもあり、副業一本に絞るためノマドワーカーとしての働き方を選択する人も存在します。
ノマドワーカーのメリット
ノマドワーカーとして働くことのメリットは数多くありますが、主なメリットとして下記の6点が挙げられます。
- 好きな時間に仕事ができる
- 望む場所で仕事ができる
- 自由な服装で仕事ができる
- 人間関係などのストレスが少ない
- 自分のスキルが活かせる
- 新しい働き方で視野が広がる
それぞれ解説していきます。
メリット1：好きな時間に仕事ができる
従来の働き方だと通勤に時間がかかったり、8時間業務が普通であったりと、時間の縛りがありました。しかし、ノマドワーカーの場合は、成果物で報酬を得るため、仕事をする時間を自分で決められます。
メリット2：望む場所で仕事ができる
従来の働き方では会社で仕事をすることが当たり前であったため、仕事場所に縛りがありました。一方、ノマドワーカーであれば、インターネット環境さえあれば仕事ができます。そのため、カフェやレストランなどのインターネット環境が整っている場所であれば、好きなように働く場所を選べます。
メリット3：自由な服装で仕事ができる
通常、勤務時はスーツや作業着といった服装が一般的ですが、ノマドワーカーの場合は、会社に出社する必要がないため、自分の好きな服装で活動できます。
メリット4：人間関係などのストレスが少ない
仕事の悩みとして多いのが、職場の人間関係によるトラブルです。パワハラに近い態度を取ってくる上司や、労働意欲の乏しい部下などによって、ストレスを抱えている人も少なくありません。
ノマドワーカーの場合は個人で仕事を請け負うため、会社のような人間関係などのストレスが少ない傾向にあります。そのため、人付き合いが得意でない人にもおすすめの働き方といえるでしょう。
メリット5：自分のスキルが活かせる
サラリーマンなどの従来の働き方の場合は、会社で働くことで給料を貰えます。そのため、スキルが高くても役職が同じなら給料も同じケースが多いです。しかし、ノマドワーカーは、個人で仕事を請け負うため、スキルが高ければ大きく収入を増やすことも可能です。
メリット6：新しい働き方で視野が広がる
ノマドワーカーという働き方は、今まで一般的に考えられてきた「労働の形」とは全く異なるものです。労働に費やす時間の考え方から仕事に対する意識まで、さまざまな価値観に衝撃を与えてくれるはずです。
生き方・働き方に疑問を抱いている方は、ノマドワーカーを経験してみることで、新たな視点を得られる可能性があります。
ノマドワーカーのデメリット
メリットがたくさんあるノマドワーカーとしての働き方ですが、一方で以下のようなデメリットも存在します。
- 自己管理に人一倍気を配る必要がある
- コミュニケーションを取ることが難しい
- 収入が安定しない
- 働く場所によっては周りの人へ配慮しなければならない
それぞれみていきましょう。
自己管理に人一倍気を配る必要がある
ノマドワーカーは、好きな時間に好きな場所で好きな服装で仕事ができることから、非常に自由度が高い働き方といえます。しかし、会社に所属していないため、仕事を自分で取りにいき、進捗管理から事務処理に至るまで自力で対応する苦労があります。
自己管理をおろそかにするとすぐに収入に影響が及ぶため、ノマドワーカーとして働く際は管理ツールなどを活用し、自己管理を徹底していきましょう。
コミュニケーションを取ることが難しい
ノマドワーカーは個人で仕事を請け負うため、会社員のように直接的なコミュニケーションが取りにくい側面を持っています。
ノマドワーカーのコミュニケーションの取り方は、ITツールを利用したチャットや通話などが一般的です。チャットや通話などは、直接的にコミュニケーションを取る時とは異なり、相手の表情などが見えないため、コミュニケーションのやりとりに苦労するケースも珍しくありません。
収入が安定しない
ノマドワーカーは、会社員とは異なり自分の成果によって収入が決まるため、成果が少ない場合は収入が下がります。そのため、ノマドワーカーになる前は本業と並行して副業し、ある程度稼げるようになってから副業を本業にする形を取ることをおすすめします。
働く場所によっては周りの人へ配慮しなければならない
ノマドワーカーは、インターネット環境さえあれば仕事ができるため、カフェやレストランなどでも仕事が可能です。しかし、人が混みあっている時間帯で長居するのは迷惑ですし、パソコンのタイピング音が激しいと周りの人を不快にさせる可能性もあるため、注意が必要です。
周囲を気にせず仕事に集中したい場合は、コワーキングスペースやネットカフェの個室を活用してみるといいでしょう。
ノマドワーカーに向いている職種
ノマドワーカーとして働きやすい職種としては、次の職種が挙げられます。
- エンジニア
- ライター
- デザイナー
- 事務職
- カスタマーサポート
- 動画編集者
- コンサルタント
専門的な仕事や、パソコンとインターネット環境さえあれば業務できる仕事であれば、ノマドワーカーとして働くハードルはそこまで高くはありません。
ノマドワーカーになるために最低限必要なもの
ノマドワーカーという自由度の高い働き方をしたい方は、最低限以下のものを用意しましょう。
- パソコン
- インターネット環境
- ITツール
- 専門的なスキル
まとめ
ノマドワーカーとは、インターネット環境やITツールを駆使してさまざまな場所で働く人たちのことです。リモートワーク・テレワークの普及やライフスタイルの変化などによって、ノマドワーカーの需要は増加傾向にあります。
自分の所持するスキルや経験を活かして自由な働き方を実現させたい方は、ぜひ一度ノマドワーカーという働き方を実践してみましょう。
参考：
ノマドワーカーとは？ノマドワークという働き方のメリット・デメリット | ビジネスチャットならChatwork
【初心者向け】ノマドワーカーになるには何から始めるべき?収入やスキル | NECネッツエスアイ
ノマドワーカーとは？メリットとデメリット、適した職種やテレワークとの違いも解説！【クレジットカードのことならCredictionary】
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