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ChatGPTで変わり始めたHRとミキワメAIのリリースに込めた想い

本日、OpenAI社のChatGPTを活用した新機能「ミキワメAI」を、「ミキワメ 適性検査」と「ミキワメ ウェルビーイングサーベイ」に導入し、第一弾の機能を2023年5月にリリースすることを発表いたしました。

ミキワメ、ChatGPTを活用した新機能「ミキワメAI」のリリースを決定 – PR TIMES

これにより、ミキワメを通じて可視化されたメンバーの性格や心の状態をAIで解析し、上司や人事がメンバーとどのようにコミュニケーションすれば良いかを確認できるようになります。また、この第一弾機能を皮切りに、AIによってHRのアクションの精度を向上させるための機能群を次々とリリースしていきます。今後は、この機能群を「ミキワメAI」と呼称していきます。

なぜ、このタイミング「ミキワメAI」をリリースしたのか、そして、今後私たちはどのように事業を展開しどのように世界に働きかけていこうとしているのか。私は重度の筆不精なのですが(今年こそは改善しようと毎年思っています笑)、どうしても今この瞬間の想いを書き残したく、想いをまとめてみました。

ミキワメの今まで

ミキワメのリリースを決断したのは、2019年でした。性格や心の状態などの人の内面を理解し、その情報を元に一人ひとりを幸せにできる職場を紹介したり、一人ひとりにあった働き方をおすすめしたりできれば、仕事にやりがいを感じる人が増えて、自己実現にあふれる世界を創れるのではないか。そのような想いが私たちを突き動かしました。

その後、ミキワメのアルゴリズムを試行錯誤して創り上げ、ついに2020年の初頭にリリースまでこぎつけることができたのです。リリース日は2020年4月8日。私たちは、ミキワメの未来にワクワクしていました。

しかし、満を持してミキワメをリリースしたそのタイミングで、コロナの猛威が世界を襲いました。当時のリーディングマークの主力ビジネスは、オフラインで実施する就活イベント。イベント会場は「密」の極み。緊急事態宣言が発令されたこともあって、すべてのイベントを中止せざるを得ませんでした。失った売上は全体の約7割。私たちはあっという間に倒産の危機に追い込まれました。

誰がどうやっても潰れるしか無い状況。ただ、そこでメンバーが奮起してくれました。就活イベントのオンライン化を日本最速クラスで進めて粗利益を維持すると同時に、ミキワメのリリースを強行。初月は1社しか売れず、立上げは失敗だと思われた時期もあったのですが、次々と襲いかかるHARD THINGSを乗り越え、リリース後3年経った今では約2,000社の企業様に喜んで頂くサービスに進化させることができました。また、毎月のように素晴らしい仲間に加わっていただき、気づけば正社員の仲間も100名弱の規模にまで到達しました。

また、ミキワメによって「ミスマッチ採用で社員も会社も不幸になることが減った」とか「メンバーの心の状態を把握することで不幸な休職や離職を減らすことができるようになった、ウェルビーイングが実現できた」などのご意見を日々寄せていただいており、大変嬉しく思っています。お陰様で、ミキワメが伸びていて凄いね、と言っていただくことも増えました。

でも、これまでのミキワメの立ち上がりを、これまでの努力や乗り越えてきたHARD THINGSを、振り返るのはもうおしまいにしようと思います。それは、時代が変わり、今のままのサービスの品質であっという間に時代遅れになってしまうと感じているからです。

3年一区切りとはよく言ったものです。なぜだか、大きなターニングポイントは3年ごとにやってきます。だから、今年の前半に何かが起きる予感はしていました。

2014年のはじめから2017年のはじめにかけては、最初のウェブサービス「レクミー」を出したものの苦戦し、事業も組織も総崩れとなり、とんでもない状態となってしまいました。2017年のはじめから2020年ののはじめまでは、苦労しながら次の事業の柱を探し続け、最後には「ミキワメ」のリリースに繋げることができました。2020年のはじめから2023年のはじめまでは、倒産の危機から始まりましたが、最後はミキワメを急成長させることができました。

ChatGPTで変わっていくHR業界

そして、2023年のはじめにリリースされたのがChatGPTでした。

衝撃を受けました。

例えば、ミキワメで可視化された人の性格や心の状態の情報をChatGPTに学習させると、どのようにその人をケアすれば良いのかが示されます。しかも、そのアウトプットの正確性は、私から見ても十分に参考になるレベルにあります。

ChatGPTに限らず、気軽にAIを活用できる手段はますます増えていきます。そうなれば、HRの意思決定や業務で次々とAIが活用されていくのは必然だと言えます。

ただ、AIを活用するためには、AIには生成できない意味のある入力データが存在している必要があります。そのような時代において、人の性格や心の状態など、ただちにAIで可視化できない情報を可視化する技術を有しているミキワメには大きなポテンシャルがあると感じます。

一方で、危機感も感じます。例えば、近い将来、わざわざミキワメの性格検査(アンケート)に答えるというアクション自体が時代遅れのものになってしまうかもしれません。また、ミキワメには言語や数的処理の能力検査が付属していますが、その答えはChatGPTが教えてくれるようになるかもしれません。私たちが今提供している技術ややり方はすべて時代遅れになってしまう可能性があります。

クラウドやDXは大きな波でした。この波に乗って、各領域を変える企業が多く出てきました。各産業のクラウド化をすすめるSaaS企業(例えば当社の株主でもあるマネーフォワード、Salesforce)は勿論、各産業のDXを進める企業も出てきました(例えばラクスル、テスラ)。DXを支えるスタートアップで時価総額が数千億円・1兆円弱に到達する会社が日本にも出てきましたし(例えばSHIFT、ベイカレント・コンサルティング)、その立ち位置で世界企業としてのポジションをますます確固たるものにした企業もあります(例えばAmazonやアクセンチュア)。

ただ、AI化の波はもっと大きな波です。クラウド・DX×各産業で多くの企業が出てきたのと同じように、AI×各産業でさらに多くの企業が出てくるはずです。このチャンスに私たちも名乗りを上げていきます。私たちミキワメはAI×HRの領域で、これまでの当たり前を変え、新たなプラットフォームとなることを目指します。また、ミキワメを通じて一人ひとりがもっと仕事にやりがいを感じられるように、自己実現に近づけるように、支援していきます。

ミキワメが目指す世界

これは、リーディングマークが成長するための大きなチャンスです。一方で、忘れてはならないことがあります。それは、私たちの最終目的は売上の成長ではないということです。私たちの最終目的は、あくまでミッションの実現、人の自己実現の支援であるということです。

物質的には満たされた世界になりました。AIによって、人が人らしく暮らし、人が人らしく働くことができるようになれば、ますます豊かな世界が実現できる可能性があります。

一方で、AIを通じて私たちの生きる世界がディストピアになるのではないか、という論調も出てきました。AIによって仕事が減るかもしれませんし、AIが悪い方向に人やシステムの意思決定を導く可能性も否めません。シンギュラリティを間近に控えた今、私たちは輝かしい未来と暗く苦しい未来の合間にいると感じます。

私たち人間が生きているのは、幸せになるためです。私たちには幸せになる権利があります。

だからこそ、自己実現の推進を掲げる私たちが、ミキワメの技術を磨き、AIの技術を磨き、人々が自己実現できるように挑戦していかなければならないと思うのです。

私は、コロナで一度リーディングマークは死んだと思っています。ただ、仲間の懸命な努力によって、何とか足を踏み入れかけた黄泉の国から戻ってくることができました。

幸い、ミキワメは好調です。今のリーディングマークは直ちに死ぬようなことはありません。

でも、AIの波は、コロナ以上の重要性とインパクトがあります。まだ、ミキワメAIの火は小さな種火にすぎません。ただ、このタイミングで会社をすべて作り変えるつもりで臨み、非連続な成長を実現していきます。

※全職種で仲間を大募集中です。詳しくはリーディングマーク 採用情報から

(AIエンジニアやコーポレート部門の各種ポジション、広報など、直近で募集が始まりここに記載されていないものもあります。9月卒・24卒・25卒の新卒や第二新卒も募集中です。よければ各職種かオープンポジションでご連絡ください!)

ABOUT ME
飯田 悠司
株式会社リーディングマーク 代表取締役

仕事にやりがいを感じている日本人が18%しかいないことに危機感を感じ、東京大学在学時に株式会社リーディングマークを創業し、当社代表に就任。独自のPersonality Tech(性格分析技術)を軸に、採用の「集客」「選考」「配属・配置」を横断的に支援する「ミキワメ」を運営。人々の個性を活かした組織づくりをすることで、組織崩壊からの再建を成功させる。個人としても、累計で日系大手/官公庁等500社以上の企業の採用コンサルティングを実施。

離職・休職を防ぐミキワメ ウェルビーイングサーベイ

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