新卒採用

23卒学生調査から読み解く、24卒学生の動向予測

こんにちは。株式会社リーディングマークの針谷と申します。

普段は法人営業として、採用のアドバイザリー業務をしております。これまで総合商社、コンサル、最大手メーカー、インフラ企業、スタートアップ等200社以上の企業の採用支援を行ってきました。また年に数十名の学生のメンターを務めており、100名以上の24卒学生と接点を持っております。

最近では、「学生の動きが早期化している」「夏インターンやるのは当たり前」等、就活の早期化が叫ばれてます。そんな中、採用ご担当者の方々からは、本選考が最佳境の中で、限られた工数で次年度の採用活動を進行するのが難しいというお悩みをよく聞きます。

この記事では、23卒学生の動向と24卒学生の動向予測をお伝えし、適切な24卒採用設計にお役立てできればと思います。

こんな方におすすめ
  • 23卒採用が忙しい中で、24卒採用の計画を考えないといけない
  • 学生動向に合わせた採用計画を立てたい
  • 23卒採用ではエントリーが伸び悩んでいる
  • 優秀層へのアプローチをもっとしていきたい

23卒の動向と24卒の動向予測

就職活動の早期化、サマーインターン参加の一般化

弊社の学生調査(※1)では10月に動いている旧帝大早慶層の80%は、6月までに就活をスタートしており、夏インターン(IS)に参加するのは当たり前という市場感になっていることが伺えます。23卒学生に関しては、大学3年4月以前から動き出す割合が微増しているものの、22卒学生と比べて、大差がない結果となっております。

部活動や留学、学業等の理由により、夏のタイミングで動けない学生が一定数いることを考慮すると、動き出しができる層は上限値に近くなっていると考えられます。よって24卒も同水準で推移することが考えられます。

大半の学生の動き出しが早くなることで、以下2点が示唆されるのではないかと考えております。

  • 学生の認知獲得がしやすい「早期市場の重要性が増していること」
  • 過去、アンテナが高い優秀層しか動かなかった早期市場から、早期から動くことが当たり前になっている市場感では、年間を通して「優秀学生を見つけ出すことが難しくなっていること」

学生が志望企業を選択する時期の前倒し

早期化と散々聞いてきたけど、昨年と同じプランニングで問題ないと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

22卒学生と23卒学生で決定的に違うのは、志望企業を決定するタイミングです。

2021年9~12月頃、学生の動きが鈍化したと感じた方もいらっしゃると思います。

図からも読み取れるように、第一志望企業群(上位5社)を確定する割合は10月段階で10%程度上昇してます。志望度の変化は常に起こるものの、志望企業が確定した学生はサマーISが終わったタイミングで企業を追加で見に行くインセンティブが低くなってます。

加えて、コンサルファーム、通信情報業、スタートアップを中心に年内に内定を出している企業や、夏IS経由での採用割合が増加している企業も増えてきています。

  • 企業研究がインターンを通して終わってしまっている
  • 加えて、内定ももらって、新たに企業をみようと思わない

といった理由で学生が企業を絞り込むのが早くなっていると考えられます。

もちろん、サマーISが終わったタイミングで、自分に合っている企業がまだわからない、自分の志望軸は固まってきたら、自分にあった企業をもっと探したい、学校行事が落ち着いたらからこれから就活を開始する等、10月以降にも優秀な学生が動くことも事実です。

ただ、9月以前に接点を持てず、今後接点を持つことが難しくなる学生層がいることも事実です。自社の求める人物像や採用人数を踏まえて、夏のタイミングで母集団形成にどれぐらい比重をかけるべきかご一考いただければと思います。

学生層の2極化

これまで学生動向全体を書かせていただきましたが、コロナ渦でのオンライン就活の影響にも触れたいと思います。コロナ渦で学生に、「活動量の差」「自己PRの差」が生まれています。

活動量の差

オンラインで企業を知ることができる機会も増えており、就活スタートに対するハードルが下がっています。一方で、ウェビナーで企業説明を見るだけの学生と、ISにも10社以上参加する学生に大きく分かれています。

自己PRの差

コロナ渦で大学生活の大半を過ごしており、課外活動をしている方とできてない学生に分かれております。ゆえに、自己PRがしっかり書けている方はどの企業からの評価も高くなっています。

夏IS参加する目的も志望度が高い企業に行くことよりも、企業研究、業界研究としている学生が多いため、様々な業界のIS参加する傾向があります。

ゆえに、就活軸が定まり切ってない早期接触学生は、就活が進んだ本選考直前で接点を持った学生と比べ、本選考への参加率が低くなる傾向があります。

上記学生動向を踏まえると、自社で評価している学生は他社のISにも参加し、評価されている前提で、かつ、志望度が低くなっている学生も一定数いることを踏まえて、フォロー戦略を練る必要があります。

まとめると、

・就職活動の早期化、サマーインターンの一般化
≒学生が活動量が多い6月以前の母集団形成の方が効率的である

≒年間通して、優秀層を見つけ出すことが難しくなっている

・学生が志望企業を選択する時期の前倒し

≒6月のタイミングを逃すと今後接点が持ちづらい優秀層の割合が増えている

≒10月以降に大きく母集団形成する施策が限られている

・学生層の2極化

≒優秀学生は様々なインターンに参加し、他社からの評価を受けている可能性が高く、本選考への歩留まりは悪くなる

≒一方で、学生の志望軸が定まる10月以降は本選考への歩留まりは良くなるといえます。

学生動向を踏まえた上での、推奨アクション

23卒学生動向を踏まえると、24卒採用計画時には、以下のポイントを押さえることを推奨します。

3~7月

  • マスの母集団形成は夏タイミングで効率的に実施
  • 非志望層との接触機会の創出(学生の軸も固まってないので、非志望層との接触も込みやすい)
  • ISにてスクリーニングを実施し、エントリー学生から優秀学生を見つけること

※一方で、選考参加割合は他時期と比べると悪化するため10月以降のバックアップは用意する必要あり

10月以降

  • IS参加学生にはフォロー戦略を実施  ※フォロー時には双方向の機会を推奨
  • 全学生を平等にフォローすることはマンパワー的に難しいため、ISでの選考、志望度確認を推奨
  • 年間通して優秀層が見つけづらいため、マス広報とは別に優秀層にリーチできる施策を持っておくこと
  • 集客が難しい時期のため、施策の決定は前年実績を要確認

まとめ

ここまで23卒の動向と24卒の動向予測、推奨アクションをお伝えしてきました。

就職活動が長期化する中、また、採用ご担当者様が少ない中でやりくる必要がある状況下において、学生の動きに合わせて、採用計画を立てることがより重要と考えております。

弊社では、採用計画の段階から様々な企業様とディスカッションやアドバイザリーをさせて頂いております。

学生/企業情報を踏まえた上で、採用戦略立案、母集団形成からスクリーニングまで一気通貫でご支援可能となりますので、ご興味ございましたらお気軽にご相談ください!

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※1

回答数:1,549

回答期間:2021年9月18日~2021年10月22日

対象:23卒予定の東京大学/慶應義塾大学/早稲田大学/東京工業大学/一橋大学/京都大学/大阪大学/神戸大学/北海道大学/東北大学/名古屋大学/九州大学

男女比率:61.9%、38.1%

ABOUT ME
針谷 修平
2018年に早稲田大学を卒業後、リーディングマークに入社。
入社後は法人営業として、総合商社、コンサル、最大手メーカー、インフラ企業、スタートアップ 等200社以上の採用を支援。また、優秀学生を中心に300名の学生面談を実施。
2年目からはリーダーとして、マネジメント業務を経験。現在は、インサイドセールスマネージャー及び事業部人事に従事。

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