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NPO法人とは?設立方法やメリット・デメリットを紹介

NPO法人という言葉を、耳にしたことのある人も多いのではないでしょうか。
非営利組織の代表ともいえるNPO法人ですが、どのような組織を意味するのか、実態を理解していない人も少なくありません。

そこで本記事では、NPO法人について、設立方法やメリット・デメリットを踏まえて解説していきます。

NPO法人とは?

NPOとは、「Non-Profit Organization」または「Not-for-Profit Organization」の略称です。社会貢献事業を実施する組織であり、利益を目的としていない点が企業との大きな違いといえます。

NPO団体の中でも、特定非営利活動促進法に基づき法人格を取得した組織を、「NPO法人(特定非営利活動法人)」と呼びます。 企業が利益を目的としている組織であるのに対し、社会的な利益を追求する法人がNPO法人です。

参考:内閣府NPOホームページ

NPO法人の資金源・収入源は?

NPO法人では、以下の7つが主な資金源となっています。

  • 会員からの会費
  • 事業賛同者からの寄付金
  • 企業や行政機関からの委託事業によって提供される受託事業収入
  • 借入金や利息収入
  • 民間財団などから提供される助成金
  • 国や地方自治体から提供される補助金
  • 自らが実施する収益活動からの事業収入

一般企業と比べると、NPO法人は多岐にわたる収入源を持っています。ただし、利益を目的とした組織ではないため、社員への収益分配はできません。

参考:NPO法人の基礎知識|freee

NPO法人を設立する5つのメリット

NPO法人を設立するメリットは、以下の5点です。

  • 社会的信用を確保しやすい
  • 少額の費用で設立が可能
  • 助成金や補助金を活用できる
  • 公的機関と事業を連携しやすい
  • 税金面が優遇される

それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。 参考:NPO法人とは。利益は出していいの?一般的な会社との違いは|創業手帳

メリット1:社会的信用を確保しやすい

NPO法人は社会貢献事業を中心として活動する組織であるため、社会的に信用を得やすいメリットがあります。

また、NPO法人は、厳しい条件を満たさないと設立すらできません。そのうえ、事業報告や一定情報を都道府県や内閣府のHP上に公開する必要があるため、必然的に組織運営の透明性を明らかとしている組織といえます。

メリット2:少額の費用で設立が可能

株式会社設立の場合は、定款認証代や登録免許税などをはじめとした諸経費が発生します。収入印紙代や謄本手数料などを踏まえると、最低でも20万円程度の費用がかかります。

一方、NPO法人の場合は設立経費が免除されるため、少額費用での設立が可能です。

参考:法人設立で最低限必要な費用と、株式会社・合同会社の違い|Money Forward

メリット3:助成金や補助金を活用できる

一昔前と比べ、最近ではNPO法人専用の補助金や助成金を提供する行政機関や民間団体が増えています。

助成金や補助金に関しては、条件のクリアが多少難しいものの、金融機関による融資とは異なり、返済義務がありません。 社会貢献事業を中心に活動するNPO法人にとって、補助金・助成金の活用は継続的な組織運営に欠かせない収入源といえるでしょう。

メリット4:公的機関と事業を連携しやすい

社会的信頼の高さから、NPO法人は公的機関や民間事業から連携を求められる存在です。

公共事業に参加することで、他団体との幅広いネットワークを構築できるほか、別の事業への参加機会にも恵まれやすくなるでしょう。
さまざまな機関と協力関係を築ける点や、公的事業へ参加しやすい点が、NPO法人のメリットの一つといえます。

メリット5:税金面が優遇される

NPO法人では、設立経費が免除されるだけでなく、税金面も営利組織と比べると優遇されています。
非営利活動に関する所得には法人税が発生せず、自治体によっては住民税の均等割を免除しているケースもあるため、税金面の優遇でメリットを実感しているNPO法人も少なくありません。

NPO法人設立のデメリット

メリットの多いNPO法人ですが、注意すべきデメリットも存在します。NPO法人の設立を検討する際に、押さえておきたいデメリットは以下の3点です。

  • 設立までに時間がかかる
  • 限定的な活動範囲
  • 厳しい設立条件 それぞれ詳しくみていきましょう。

デメリット1:設立までに時間がかかる

一般的な営利企業であれば、1か月程度で設立できるといわれています。一方、NPO法人の場合は審査に時間のかかることもあり、設立に4か月以上必要です。
書類不備や手続きの遅延状況によっては半年以上かかるケースもあるため、設立の際は余裕を持って申請するよう心がけましょう。

参考:
会社設立の基礎知識|freee
NPO法人のメリット・デメリット|KiND行政書士事務所

デメリット2:限定的な活動範囲

NPO法人の事業は、次の20種類の活動分野に該当する必要があります。

・保健、医療又は福祉の増進を図る活動
・社会教育の推進を図る活動
・まちづくりの推進を図る活動
・観光の振興を図る活動
・農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動
・学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
・環境の保全を図る活動
・災害救援活動
・地域安全活動
・人権の擁護又は平和の推進を図る活動
・国際協力の活動
・男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
・子どもの健全育成を図る活動
・情報化社会の発展を図る活動
・科学技術の振興を図る活動
・経済活動の活性化を図る活動
・職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
・消費者の保護を図る活動
・前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
・前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動

引用:内閣府NPOホームページ

活動分野を変更したり追加したりしたい場合には、定款の変更だけでなく、都道府県や市町村にある所轄庁からの認証が必須です。

引用:内閣府NPOホームページ

デメリット3:厳しい設立条件

NPO法人を設立するためには、以下のような厳しい条件を満たす必要があります。

  • 利益を目的とした組織ではない
  • 最低でも10人以上の会員がいる
  • 特定の公職者・政党を支持する組織ではない
  • 役員のうち親族が1/3を超えていない
  • 暴力団や関連団体ではない 他にも細かな条件として、3人以上の理事と1人以上の監事を用意しなくてはいけません。

NPO法人には多くのメリットがあるものの、設立条件が厳しいため、事前準備を徹底したうえで設立手続きを進めるよう心がけてください。

参考:NPO法人設立要件チェックリスト|行政書士法人甲子園法務総合事務所

NPO法人の設立方法

NPO法人の設立には、以下の3ステップが必要です。

  1. 活動分野がNPO法人の認証基準を満たしているか確認
  2. 必要な書類を用意し、「特定非営利活動法人設立認証申請書」とともに所轄庁へ提出
  3. 法人設立登記の手続き

申請内容や書類が認証基準に満たしていない場合は、再申請する必要が生じるため、設立に余計な時間がかかってしまいます。
NPO法人設立では、手続きが順調に進んでも4か月程度かかるため、焦らず段階的に手続きを進めるよう心がけましょう。

参考:【NPO法人設立完全ガイド】条件や費用、メリット、手続き・期間を総まとめ|企業LOG

NPO法人に関するQ&A

最後に、NPO法人に関してよくある疑問点をQ&A形式で紹介します。NPO法人の設立を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

質問1:NPO法人は利益を上げてはいけないのか?

答え:収益事業が主な活動目的でない場合は、問題ありません。 「NPO法人では、利益を出す行為は禁じられている」と考える人も少なくありません。

しかし実際のところ、NPO法人でも収益事業は実施可能です。ただし、事業収益を社員へ分配することは禁止されているので、ご注意ください。 また、収益事業に対しては、NPO法人であっても法人税が発生します。会計処理が不安な場合は、税理士事務所への相談も検討しましょう。

質問2:NPO法人で働く職員の給料や年収はどのくらいか?

答え:内閣府が実施した調査によると、有給職員の年収中央値は210万円です。 大学を卒業した新入社員の平均年収が200〜250万円程度といわれているため、大卒者の平均年収に近い年収事情といえます。

ただし、NPO法人によって年収にはバラつきがあり、なかには民間企業と大差ない給与待遇の職場も存在します。たとえば、NPO法人クロスフィールズのケースでは、プロジェクトマネージャーへの給与待遇が年収420万円以上です。

NPO法人で働きたい場合は、団体によって給与待遇や福利厚生が異なることを理解したうえで、総合的に判断するよう意識してみましょう。

参考:特定非営利活動法人に関する実態調査|内閣府

まとめ

本記事では、NPO法人について、メリットやデメリットを中心に解説してきました。

NPO法人は、営利企業と比べて社会的信用を得やすいだけでなく、税金面の優遇や助成金・補助金を活用しやすい点が大きなメリットです。
ただし、設立には厳しい条件をクリアする必要があり、設立完了まで4か月以上かかることから、事前準備を徹底したうえで設立手続きに取り組むよう心がけましょう。

社会貢献事業を展開していきたい企業や個人の方は、ぜひ一度NPO法人の設立を検討してみてください

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