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    日本の製造業を舞台に、世界と戦う。

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    Profile

    古道 映立
    棒線事業部
    棒線営業部 棒線輸出室
    主査

    学生時代にキャリアを選択する上で大事にしていたことを教えてください。

    個々の特性を活かしながら協力し合い世界と戦う。

    日本人の中間層のレベルの高さは世界有数だと思います。欧米の人たちに、個々の力で勝つのは難しい面もあります。しかし、みんなで協力して何かをつくり上げる力、文化、マインドは日本人が世界一です。そうした特性を活かせる最たる業種は製造業だと思います。経営層や営業、技術系、現場の方々が一緒になって目標に向かう。そんな会社で世界と戦いたいと考えていました。

    それを大事にしたいと考えるようになったきっかけは何でしたか。

    大学のサークル活動で醸成された価値観。

    大学はバンカラな校風の伝統校で、そうした学風の昂揚を目的としたユニークなサークルに入っていました。夏合宿では、食費が1日100円、鍋・釜・米を背負って2週間、400kmの徒歩を敢行する。3年生の時は幹事長というリーダーを任され、みんなの先頭に立ちながら辛苦を乗り越え、喜びを分かち合いました。負荷を背負いながら、みんなで協力し合い、目標を達成することの素晴らしさを体験しました。

    大学時代に約30カ国を放浪する。

    大学2年の時に初めて行ったケニアを皮切りに、翌年にはユーラシア大陸を陸路一周するなど、大学時代に約30カ国を放浪しました。様々な国の人々の暮らしを目の当たりにし、改めて感じたのは日本人の優秀さです。真面目で前向き、創造性と協調性も持ち合わせている日本人の特性は、海外ではありえないことでした。また、日本のパスポートなら、基本的にどこの国にも行けます。イギリス人とイランに入国しようとした時のことです。私はすぐにビザがおりたのですが、イギリス人の友人はおりなかった。日本人と円の信頼性の高さを実感した瞬間です。これは先達の日本人のおかげです。自分も後進のために何かを成し遂げたいと思いました。

    学生時代の就職活動はどのように行いましたか。

    世界と戦える企業という観点で選択。

    旅から帰ってきたのが3年生の12月でしたし、留年すると思っていたので、就活は3月からとかなり遅いスタートでした。会社説明会も終わっていたので、インターネットや新聞を通して、競争力がありそうな企業というイメージだけで企業を選んでいました。ただ、世界で戦いたいという思いはあり、世界の同業の中でも日本企業がトップを走っているという意味で、自動車メーカーと鉄鋼メーカーは意識していました。

    最終的に入社の決め手になったことは何ですか。

    現場への思いとリクルーターの言葉が決め手。

    幾多の面接を経る中で、すべての方が現場に対する思いを真摯に語っていました。地方の製鉄所の方ともお会いしたのですが、やはり現場に対する誇りをお持ちで非常に感銘を受けました。新日鐵住金のリクルーターも大きい要因です。気持ちは新日鐵住金に傾いていたのですが、ある商社も残っていました。その商社は日本で最も難しいと言われる就職先だったので、自分としては挑戦したいと考えていました。そんな折、リクルーターから商社はどうする?と問われたのです。私は自分の実力を試す上でも挑戦して、合格しても断ると言いました。すると、リクルーターは「そんな自分の実力をどこかの会社の就活で判断する奴は、うちの会社にはいらない」とダイレクトに言ってくれたのです。自分のことを客観的な評価基準で判断する男にいい仕事はできない。自分の判断基準を大切にする人と一緒に仕事がしたい。その言葉で、決めました。

    働き始めてから入社前とのギャップはありましたか。

    自分の実力を思い知らされ苦悩の日々。

    最初に配属されたのは、大分の製鉄所でした。管理会計の担当で、主に原価を分析し最適なバランスに改善していく業務なのですが、自分が出せる付加価値がほぼないような状況が続きました。自分の実力を思い知らされ、非常に辛い毎日でした。救ってくれたのは、同期の仲間です。みんなで乗り越えていこうと励まし合いました。

    営業企画室で得た大きな成長機会。

    最初の配属先で原価計算・分析や製鉄のプロセスを学び、次の本社財務部で全社の管理会計や決算、投融資、資金調達など幅広く財務知識を深めた後に、営業総括部営業企画室に異動しました。ここは自分で能動的に考えて行動することを奨励している部署だったので、自ら競合分析を行いました。様々な情報を収集し長期的な環境変化を考慮しながら分析をすると、ある競合会社のとある部門の合理化が見えてきたのです。現状のままでは健全な経営を継続する上で不自然な数字だったので、合理化は必然であるとの読みです。それをレポートにして提出すると、半年後に分析通りの発表がなされたのです。これまで行ってきた業務をつなぎ、独自の付加価値を出せた初めての経験でした。一つの業務だけでは、長くやっている人に勝てませんが、経験をつなぎ合わせることで独自の価値を提供できる。これは、大きな気づきでした。

    今後はどのようなキャリアを歩んでいきたいですか。

    日本の製造業の素晴らしさを海外の工場でも。

    新日鐵住金の現場で働いている人は、みんな誇りをもっています。自分たちは世界一の鉄をつくっている。そんな矜持にあふれています。だから、トラブルも少ないし、起きても素早くリカバリーできます。生涯をかけて一つの製造現場で職務を全うするので技術の高度化と継承もスムーズです。結果的に経営も効率的になります。海外の工場はどうでしょう。一般には、従業員のものづくりに対する誇りが少なく、早期退職が多い会社もあると聞きます。結果、技術も未熟なのでトラブルも多く、リカバリーも遅れるはずです。私は海外の工場に赴任して、新日鐵住金の現場のように、誇りを持って働ける人を増やし、工場をもっと強くしたいと考えています。日本の製造現場の素晴らしさを世界の工場で実現するのがビジョンです。こうした海外の工場に赴任して現場を強くしたいと考えています。日本の製造現場の素晴らしさを世界の工場で実現するのがビジョンです。

    自身のキャリア選択に迷っている学生へのアドバイスをお願いします。

    他人の目ではなく、自分の心に従って選ぶ。

    自分の心に従って会社を選んでもらいたいです。あの会社はかっこいいとか、人気があるとか、他人の目を基準にすると幸せになれません。人気企業ランキングは常に変わるので、終始他の会社に目移りすることになります。自分は何がやりたいのか、自分にとっての幸せとは何か。それを深く自問するのが就活だと思います。

    伝統を土台に、新しい挑戦も次々と。

    新日鐵住金は、伝統ある鉄鋼メーカーということで保守的なイメージが先行していると思います。しかし、近年では新しい挑戦も積極的に始めています。例えば、営業部門では、欧米の自動車メーカーへの売り込みが盛んです。あるドイツの自動車部品メーカーにプレゼンした時の話です。プレゼンで関心を示したメーカー担当者を工場見学にお連れし、食事に招待。意見交換を行い、そこで相手から工場の設備に対する不満や不安が出てきました。それを工場にフィードバックし、設備投資を行い体制づくりから行う。そんな例もあります。出来ている商品をただ販売するのではなく、設備投資や体制づくりからできるのが製造業の営業の面白さだと思います。また、海外への出張は基本的に一人です。会社を代表してその場で商談。握手かブレイクか自分の判断で決める。会社に帰って上司と相談しますという流れはありえません。やりがいのある仕事です。