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総合商社には各社様々な事業で強みがあります。資源分野に強かったり、航空分野に強かったり、歴史的に紡績に強い商社もあります。それぞれどこかおわかりでしょうか?今回は、特定の事業という視点から、複数の総合商社を比較して、実際にどれくらいその分野について強みを持っているのか調べましょう!もし、総合商社で「こういった事業に興味がある!」というのが明確な人は、その分野に強みを持つ総合商社を見つけることも大変有意義かと思います。

特定事業を見る際のポイント

特定事業を見る際に、無理に深掘りをしようとすると、かなりの専門知識を必要とし、就活生のみなさんにとっては他に配分したほうが良い時間を無駄に奪うことになってしまいます。そのため、何をどれくらい知りたいのか、明確にしてからのぞみましょう。
今回は、「丸紅」の電力事業について調べます。総合商社の業界研究が進むと、丸紅が電力に強いというのはどこかで知ることになります。今回の特定事業研究の目標は、「丸紅の電力事業は強いといわれているが、他社と比較してどれくらいの強さなのか自分の目で確かめてみる」ということになります。

みなさんでしたら、電力事業の強さをどのように判断しますか?

売上高というのは一つの答えですね。この場合はセグメント別の売上高を見れば他社でも比較できるでしょう。しかし、かなり大雑把です。なぜなら、事業展開している地域やはりつけている人の数によるからです。それに、会社によっては「電力事業」というセグメントではなく、どこかの事業の中の一部に電力事業が含まれている可能性もあり、こうなってくると電力事業の売上高からわかることはほとんどありません。

発電量に注目してみよう!

発電量を見てみましょう。下の記事を読んでみてください。

総合商社電力戦争、三井物産が丸紅を抜き、奪取
https://diamond.jp/articles/-/87417
この記事にはあるキーワードが隠れていますね。そう、それは「持分発電容量」です。総合商社では、電気の売り先や売値が異なるため、この持ち分発電量がどうやら競争の一つの指標になっていることがわかります。2017年現在、持分発電容量は大きいところで丸紅で11,699MW, 三井物産でおよそ11,200MWとなっています。つまり、電力に関しては丸紅が伝統的に強い一方、三井物産も規模では拡大をしているということです。
いかがでしょうか?電力事業に関して理解は深まりましたか?より正しい理解を求める際は、どんな燃料を使っているか、や各社力を入れている分野が(電力事業の中でも様々なポジションの取り方があります。)あります。そのため、正確にどちらがどれくらい強いのか比較することはできません。重要なのは、比較できないものを様々な角度から見ることなのではないでしょうか?みなさんも自分独自の視点で総合商社各社の事業を比較してみましょう。