月給14万の手取りはいくら？所得税・住民税の計算や貯金・家賃目安を解説

「月給14万円の手取りはいくら？」

「月給14万円で一人暮らしはきついのか知りたい」

月給14万円は、パートの平均給与である約10万円よりも、4万円多い給料です。しかし、所得税や社会保険料がいくらなのか、一人暮らしは可能か気になりますよね。

この記事では、月給14万円の手取りについて解説しています。年収や家賃目安はもちろん、ボーナス額や、収入アップにおすすめの方法も記載しているので、参考にしてください。

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月給14万円の手取りは約11.4万円

月給14万円の手取りは、約11.4万円です。差分の2.6万円は、健康保険・厚生年金などの社会保険料や、所得税・住民税などの税金で控除されます。

手取り額は、扶養家族の人数や年齢によって変動します。年収103万円以下の配偶者を扶養に入れている場合は、手取りが4,000円程増えて約11.8万円になります。

月給14万円の手取りシミュレーション

参考：国税庁、日本年金機構、全国健康保険協会、厚生労働省
※都道府県・年齢・年収を設定して手取り額を計算できます

月給14万円の場合、約2.6万円が控除され、手取りは約11.4万円になります。手取り額は、総支給額(額面)‐控除額で計算できます。

総支給額とは基本給に各種手当を足したもの、控除額は主に住民税と所得税、社会保険料を指します。

総支給額の内訳

総支給額の内訳
・基本給 ・残業代 ・各種手当(交通費、住宅手当、育児手当 等)

総支給額とは、基本給に加え、残業代や各種手当を合計したものです。手当には、交通費・住宅手当・育児手当・資格手当などが挙げられ、会社が提示する所定条件を満たすと手当を受けられます。

例えば、住宅手当が適用されるエリアに引っ越すなど、手当を活用すると手取りアップに繋がります。ただし、引越しにも敷金礼金や、仲介手数料などの初期費用が数十万円かかるため、よく考える必要はあるでしょう。

控除額の内訳

控除額の内訳
・健康保険、厚生年金、雇用保険、介護保険 ・所得税、住民税

控除額の内訳は、健康保険や厚生年金などにかかるお金と、所得税・住民税です。扶養家族がいると、所得税や住民税に対しての控除があるため、手取りは独身に比べ数千円増加します。

▼控除対象の金額や詳細(タップで開閉)

控除対象	詳細
健康保険	【標準報酬月額の9.98%を会社と折半】 14.2万×9.98％÷2=約7,100円 ・自治体や組合によって変動あり ・加入により医療費の負担額が3割になる ※標準報酬月額の等級を元に計算 ※東京都の保険料率を掲載
厚生年金	【標準報酬月額の18.3％を会社と折半】 14.2万※×18.3％÷2=12,993円 ・国民年金に上乗せされてもらえる年金 ※標準報酬月額の等級を元に計算
雇用保険	【額面の0.6％】 14万×0.6％=840円 ・農林水産、清酒製造、建設業は0.7% ・失業時に給付を受けるための保険
介護保険	1,136円/月ほど ・40歳以上の医療保険加入者が支払う ・介護が必要になった際に一時金が給付
所得税	1,600円/月ほど ・所得に応じてかかる税金 ▶所得税の税率｜国税庁
住民税	4,000円/月ほど ・地域によって税率が多少異なる ・前年の収入に対してかかる

参考：国税庁、日本年金機構、全国健康保険協会、厚生労働省

▼所得税の計算方法(タップで開閉)

所得税の計算式
所得税 = 課税される所得金額 × 所得税率 – 控除額 課税される所得金額 = 合計所得 – 所得控除 月給14万円(年収168万円)の場合、基本的に所得税率は5％、控除額は0円。

所得税は、課税所得に税率を掛け、控除額を引いたあとの金額のことです。所得控除には様々ありますが、納税者の個人的事情に応じて、所得税負担を調整する制度と認識しておきましょう。

所得控除の大部分を占めるのが、給与所得控除・基礎控除・社会保険料控除です。月給14万円(年収168万円)の場合、給与所得控除が57.2万円、基礎控除が48万円、社会保険料控除が約25万円です。

つまり、課税される所得金額は、168万-(57.2万+48万+25万)=37.8万円となります。よって、上記表から所得税は年間で37.8万円×5％=約19,000円となり、1ヶ月だと19,000円÷12ヶ月=約1,600円です。

▶所得控除の種類(国税庁)はこちら

▼住民税の計算方法(タップで開閉)

住民税の計算式
住民税 = 均等割 + 所得割 均等割は一律で課される税(地域で異なる) 所得割 = 課税される所得金額 × 住民税率 – 控除額 住民税率はおよそ10％(地域で異なる)

住民税は、均等割+所得割で算出できます。所得割は、課税所得に住民税率を掛けて、各種控除を引いた後の金額です。所得税と同じ計算で出せますが、基礎控除が43万なので、課税所得は42.8万円です。

住民税率は地域で多少異なりますが、およそ10％なので、所得割は42.8万円×10％=42,800円になります。所得割に対する控除は、ふるさと納税や住宅ローンなどがあれば適用されますが、ここでは無視します。

均等割も地域で異なりますが、仮に年間5,000円として計算します。上記表から、住民税は年間で5,000円+42,800円=4.78万円となり、1ヶ月だと4.78万円÷12ヶ月=約4,000円です。

月給14万円はボーナスなしだと年収168万円

月給14万円は、年収に直すと、ボーナスなしで168万円になります。ボーナスを含む場合、年収は196万円です。2ヶ月分の給与をボーナスとして計算しました。

月給は固定給や住宅手当など、業績や残業時間によらず、毎月必ず貰える給与のことです。ちなみに月収は、残業代やボーナスを含む毎月の平均給与です。

月収14万円よりも、月給14万円の方が、ボーナスや残業代の分多く貰っていると考えてください。

手取り年収は136.5万円

月給14万円の手取り年収は、約136.5万円で、額面年収の約80％です。一般的に、額面の約80％が手取りと言われています。ざっくり求めたい場合は、額面に0.8を掛けると分かります。

月給14万円の時給は約875円

月給	140,000円
日給	7,000円
時給	875円

参考：ke!san生活や実務に役立つ計算サイト

月給14万円の時給は、875円です。ひと月の勤務日数を20日、1日の勤務時間を8時間として計算しました。厚労省によると、時給875円は、富山県や長野県の最低賃金より2円低い額です。

月給14万円の家賃目安は3.8万円

月給14万円の家賃目安は3.8万円です。一般的に、家賃は手取りの3分の1が目安と言われています。月給14万円は、手取り約11.4万円なので、家賃目安は約3.8万円です。

家賃が3.8万円の場合、都区部での物件探しはかなり厳しいです。新宿区などは、1Rでも家賃は6万円に上ります。23区外や神奈川・千葉・埼玉でも、見つかる物件は、1Rのアパートがほとんどでしょう。

▼地域別の家賃相場(タップで開閉)

エリア	一人暮らし (1R)	一人暮らし (1K/1DK)	二人暮らし (1LDK/2K/2DK)	三人・四人家族 (2LDK/3K/3DK)
東京23区	5～7万円	7~9万円	9~12万円	10~15万円
東京23区外	3.5～6万円	5~7万円	7~10万円	8~12万円
首都圏 (神奈川・埼玉・千葉)	2～6万円	5~7万円	6~9万円	7~10万円
主要都市 (大阪・名古屋・福岡)	3～6万円	4~6万円	6~8万円	7~10万円

参考：全国の家賃相場｜SUUMO

月給14万円の生活レベル・家計簿は？

総務省の家計調査の結果を基に、月給14万円の方がどのような生活レベルかを、家族構成ごとに紹介します。

ボーナスなしの手取り11.4万円で計算をしていますが、扶養者がいる場合、手取りを4,000円追加しています。

生活費の内訳2パターン
▼実家暮らし		▼一人暮らし

【実家暮らし】月給14万は余裕ある生活

出費	金額	金額・備考
手取り	–	114,000円
家賃	20,000円	実家に入れる分
食費	20,000円	外食費等
携帯代含む通信費	2,000円	格安SIM利用
交通費	3,000円	–
趣味含む娯楽費	20,000円	–
雑費	3,000円	–
貯金	46,000円	–

実家暮らしの場合、月給14万円は、余裕のある生活が可能です。実家に月2万円を入れつつ、手取りの40％を貯金できます。食費にある程度お金を出せるので、友人との外食や飲み会も楽しめるでしょう。

一人暮らしを考えている方は、実家暮らしのうちに、なるべく多く貯金をするのがおすすめです。

【一人暮らし】月給14万は生活可能

出費	金額	備考
手取り	–	114,000円
家賃	38,000円	–
水道光熱費	10,000円	–
食費	30,000円	1日1,000円計算
携帯代含む通信費	5,000円	格安SIM利用
交通費	3,000円	–
趣味含む娯楽費	10,000円	–
雑費	5,000円	–
貯金	13,000円	–

一人暮らしの場合、月給14万で生活は可能です。しかし、都心部だけでなく、大都市近郊でも、あまり良い物件には住めません。

生活費は、かなり節約をしても余裕が少ないです。増える出費に対応するため、仕事に励んで早期昇給を目指したり、転職で収入アップを狙いましょう。

もし転職をするなら、転職エージェントを利用するのがおすすめです。マイナビエージェントなら、経歴書や応募書類の添削、ブラッシュアップを無料でしてくれるなど、手厚いサポートを受けながら転職を進められます。

月給14万円はきつい？

月給14万は高卒の初任給以下

学歴	平均初任給
院卒(修士)	23.89万円
大卒	21.02万円
高専・短大卒	18.39万円
高卒	16.74万円

参考：賃金構造基本統計調査(初任給)｜厚生労働省

月給14万円は、高卒の平均初任給である、16.74万円よりも少ない給与です。一人で生計を立てるならきついと言えるでしょう。

そのため給与を上げたい場合は、転職エージェントを利用した転職をおすすめします。マイナビエージェントは、未経験に強く、サポートも豊富なのでおすすめです。

月給14万円はパートの平均月給よりは多い

	平均月給
パート	10.08万円

参考：毎月勤労統計調査(令和4年4月分)｜厚生労働省

月給14万円は、パートの平均月給よりは多いです。なので、パートで月給14万円の方は、稼いでいると言えます。

月給14万円は年収で見ると全体の12.7%

年収	全体	男性	女性
～100万円	7.8％	3.4％	14.0％
100～200万円	12.7％	6.2％	21.5％
200～300万円	14.1％	9.8％	20.0％
300～400万円	16.5％	15.5％	17.9％
400～500万円	15.3％	17.7％	12.1％
500～600万円	10.9％	14.2％	6.4％
600～700万円	6.9％	9.5％	3.4％
700～800万円	4.8％	7.1％	1.7％
800～900万円	3.3％	5.0％	1.0％
900～1,000万円	2.2％	3.4％	0.6％
1,000～1,500万円	4.0％	6.2％	1.0％
1,500～2,000万円	0.8％	1.3％	0.3％
2,000～2,500万円	0.3％	0.4％	0.1％
2,500万円～	0.3％	0.5％	0.1％

出典：令和4年分民間給与実態統計調査｜国税庁

月給14万円の方は、年収では168万円なので、全体の12.7％に含まれます。約8人に1人が年収101～200万円です。年収200万円以下は合計20.5％で、約5人に1人が年収200万円以下です。

ボーナスによっては、年収200万円を超える可能性もあります。年収200万円以上の場合、全体では14.1％となり、約6人に1人が年収201～300万円を稼いでいます。

年収101～200万円の男性の割合は6.2％

年収101～200万円の男性の割合は、6.2％です。約15人に1人が年収101～200万円を稼いでいます。

年収101～200万円の女性の割合は21.5％

年収101～200万円の女性の割合は、21.5％です。女性の中では最もボリュームが大きく、約4人に1人が年収101～200万円の年収です。

月給14万円に近い給与帯の手取り額一覧

月給14万円に近い給与帯を一覧でまとめました。東京都在住、ボーナス無し、扶養家族なしでシミュレーションしてあります。それぞれの年収をタップすると対応する解説記事に移動できます。

	月の手取り
月給14万円	11.4万円
月給15万円	12.2万円
月給16万円	13.0万円
月給17万円	13.7万円
月給18万円	14.4万円
月給19万円	15.2万円
月給20万円	16.0万円
月給21万円	16.7万円
月給22万円	17.6万円
月給23万円	18.2万円
月給24万円	19.1万円
月給25万円	19.7万円

収入を増やす方法

1. 昇進昇格で昇給する
2. 副業を行う
3. 資格を取る
4. 転職する

1.昇進昇格で給与を上げる

昇進昇格は、給与を上げるためには一般的な方法ですが、月給14万円の場合は転職も考えて行動するべきです。給与が高卒の初任給以下なので、未経験職でも転職するだけで給与を上げられる可能性が高いです。

一度、現職での給与テーブルを確認してみましょう。確認をして、今後給与が上がる見込みが薄いなら、転職をおすすめします。

2.副業を行う

副業も手取りを増やせる手段です。最近では、クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングを利用したり、ECサイトに個人で出品をしたりして、稼ぐ方法もあります。

パートやアルバイトの方で、副業の時間を沢山取れる場合、仕事によっては10万円近く稼ぐことも可能です。

自身の価値を上げるには、現在の仕事につながる仕事や、フリーランス、起業・転職につながる副業を選んで真面目に取り組む必要があります。

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3.資格を取る

資格を取るのも、収入を上げる方法です。企業によっては、資格を取れば、資格手当などの固定手当がつく場合があります。手当の額は会社によりますが、数千円から数万円の手当がつくので、確認してみましょう。

資格を取ることで、自身のスキルアップにも繋がります。スキルアップできれば、最終的には独立開業までできる可能性もあるので、積極的に資格を取得しましょう。

4.転職する

転職は、収入を上げるのに最も手っ取り早い方法です。同じ仕事でも、企業規模や業界が異なれば、大きく給与体系が変わります。月給14万からなら、正社員になれば、未経験でも収入アップの可能性は高いです。

現職に不満があり、昇給の見込みもないなら、転職を考えるべきです。未経験の仕事に抵抗がない方は、かなり多くの選択肢があると言えます。

転職には、転職エージェントの利用がおすすめです。特に、マイナビエージェントは、未経験や第二新卒に強く、20、30代の若い方からの評価が高いです。運営歴も長く、全国に拠点があるので、登録して損はありません。

月給14万円の気になるQ&A

貯金はどれくらいできる？

パターン	貯金可能額(目安)
実家暮らし	46,000円
一人暮らし	13,000円

月給14万円は、実家暮らしで4.6万円、一人暮らしなら1.3万円が貯金可能です。貯金額の目安は、手取りの10～20%、実家暮らしの場合、手取りの40％です。

貯金を増やす方法

給料を上げる以外で貯金を増やすには、節約をしましょう。家計簿アプリ「マネーフォワード ME」などなら、手軽に予算管理が可能です。出費の把握・管理をすれば無駄が分かります。

食費が最も抑えやすく、外食を控えるだけでもかなりの節約です。水道光熱費は、節水・節電で減らせます。

通信費は、格安SIMや格安プランの利用がおすすめです。格安SIMなら、通信費を1,000円以内に抑えられます。光回線も、スマホとのセット割りなど、自身の状況に合わせたプランやサービス会社を確認してください。

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パート・アルバイトで月給14万を稼ぐと損？

パートやアルバイトで、月給14万を稼ぐことは、損ではありません。年収130万円以上だと家族の扶養から外れ、税金や保険料の負担もありますが、月給14万ならプラスの方が大きいです。

年収が130万円と同じ程度なら、130万円以下に収めるべきですが、年収168万円なら、プラスの方が大きいので心配はいりません。

結婚して家族を養える？

月給14万円でも、結婚は可能です。収入に関わらず、結婚はできます。しかし、月給14万円の場合、結婚後の生活は苦しいです。一人の収入では足りないので、共働きが必要です。

また、結婚して子供を持つと、短時間のパートやアルバイトでは、養育費が足りません。夫婦で正社員として働くか、転職して収入を上げる事をおすすめします。

まとめ

月給14万円の手取りは、11.4万円で、年収は168万円です。パートの平均よりは高い給与ですが、高卒の平均初任給よりも低い給与です。

家賃目安は3.8万円で、一人暮らしの場合、郊外の1Rなら相場内です。単身向けの部屋を借りるしかないので、結婚を考えている方は、共働きか転職で収入を増やすべきです。

転職の際は、転職エージェントを利用しましょう。若年層の支援に強いマイナビエージェントを利用しつつ、未経験OKの求人が豊富なdodaも併用すれば、希望の求人に出会える可能性が高まります。

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